佐藤 良生、菅 宏
今年は満年齢で数えて喜寿を迎える級友が多い年になります。金婚式を迎える友もいます。恒例となった年一度の同窓会を重ねる毎に、出席者の数が減るのは自然の理であることを百も承知していながら、現実に級友の訃報に接すると落ち込むことがあります。無意識のうちに自分の未来を重ね合わせるのでしょうか? 昨年の山辺政守君に続き、年が明けて平成19年8月20日、クラスで最も活動的だった永田明穂君の思わぬ訃報が届いて愕然としました。この年齢になるとお互いの近未来に対してすら、何も想定できなくなったことを強く認識した次第です。お通夜には佐藤良生君が、告別式には岸本博君が駆けつけ、また特に親交の深かった花房秀三郎、渡辺英二君からは懇篤な弔電が届けられました。
今年度の同窓会は11月14日、皇居外苑の楠正成像の近くにある楠公レストランで開かれ、13名が出席しました。松を中心とした緑あふれる旧江戸城の広大な敷地内にあって、晴れ晴れとした雰囲気に包まれています。何時ものこと乍ら、会えば即座に中之島時代に戻れる仲間達です。さまざまな思いを遺して逝ったであろう学友の冥福を祈る黙祷で会は始まり、その後は出席者の健康と、欠席者本人または奥方の速やかな不調回復とを祈る乾杯で食事会が始まりました。各自が持参した近況報告書(B5版1枚)、有志持参のスケッチ、欠席者の近況情報、思い出や珍しい経験談などで、自ずと会話が弾みました。不本意ながら車椅子生活を強いられている級友の一人からの要望で、次年度からは夫婦同伴も大いに結構という声が直ぐに上がりました。当日は屋内にいるのが惜しいほどの絶好の小春日和に恵まれましたので、食事のあとは在京の渡辺英二君の案内で皇居外苑や東御苑などを散策しました。
永契会会長を務める同君の行動力は抜群で、クラスでも羨望の的です。首都圏に住んでいても、このオアシスに足を踏み入れるのは始めてだという人もいました。小鳥の囀りや虫の鳴き声に耳を傾け、また晩秋の素晴らしい景色に見惚れながらの楽しいお喋りに、時の過ぎるのも忘れるほどでした。以上で次年度幹事の斉藤祐四郎、佐竹邦夫の両君にバトンタッチします。
(左から)前列 奥田 暢、渡辺 英二、桑田 敬治、斉藤祐四郎、佐藤 良生
中段 佐武 邦夫、大西 俊一、川面 博司、菅 宏
後段 高橋 萠、前川 清二、岸本 博、神田 精一